こんにちは。
インテリアコーディネーターの稲山聖子です。
今日は、外壁塗装の色選びの難しさについてです。
今、抱えている案件は、新築の戸建てで、設計士さんがそろそろ外壁の色を決めて欲しいと言ってきたので、施主様(といってもこちらもインテリアのプロ)、設計士、私の3人であ~だこ~だ言いながら、決めているところです。
内装がまだまだなのに、もう外壁?と驚きましたが、完成が7月頃と言っていたので、おそらく梅雨に入る5月前に塗装を済ませちゃうんでしょうね。外構はお天気との勝負ですから。
外壁の色・・・床や壁や天井と比べ物にならない程の大きな面積。しかも、足場を組んで、建物周辺に養生シートをはって、更にご近所の建物や車にペンキが飛び散らないようにご近所の車にも養生ビニールかけて・・・。
かける手間暇が半端ない。天気の顔色もうかがわないといけないし・・・。
絶対に失敗できないですよね ><
内装なら、多少失敗しても(いや失敗はよくないけど)、修正できたり、他のインテリアでどうにか誤魔化しがきいたりできるけど、外装は誤魔化せないし、他人がその家に持つイメージは外装のイメージそのままですよね。
センスのない服で下手なメイクをしている人を見て、他人はけっしてこの人が素敵なランジェリーを身に着けているとは思いませんよね。
外観のイメージは大事!!
しかも、その外観をプロが作っているのですから、絶対に失敗してはいけないんです!!
めちゃめちゃプレッシャー。
実は、自宅を新築したときも外壁の色選びが一番大変でした。
小さなカラーサンプルの中から選んだカラーを1m×1mの板に塗装してもらってみると、
あれ?ホントに選んだのはこ色?!
っていうくらい、違う色に見えたんです。
自宅の新築当時は、私はまだインテリアの勉強もカラーの勉強もしていなかったので、全く知識がなく色々と戸惑いました(ま、それが今に活かされているんだけどね)。
そして、設計士さんに「この色でお願いします!」と最終決断を言い渡す時には、なんか死刑宣告をするような、されるような冷や汗がでるような緊張感があったことを覚えています。
自宅ですらそうでしたから、ましてや他人の建物なんて・・・
しかもプロとして選定に加わって意見するのですから失敗できない!
ところで、皆さん「色の面積効果」って、聞いたことありますか?
「色の面積効果」とは、同じ色でも面積によって、色味の見え方やイメージが違ってくる現象をいいます。
具体的には、明るい色の場合、小さな面積で見るよりも大きな面積で見るとより明るく鮮やかに感じます。
反対に暗い色のの場合、小さな面積で見るよりも大きな面積でみると暗く低明度に感じます。
大きい面積で見ると、明るい色は、明るさが、暗い色は暗さが強調されると覚えると覚えやすいです。
なので、実際の選び方としては、明るい色を選ぶときは、ワントーン暗めの色を選ぶ方がサンプルの色味のイメージに近づきます。
反対に、暗い色を選ぶときは、ワントーン明るめの色を選ぶと良いです。
但し、これもあくまでも基礎的な知識で、2〜3色使いをする場合には、「色の対比」と言って、また違う問題が生じるのでご注意を!(長くなるのでここでは触れませんが)
ともかく、外壁の色を選ぶときには、施工業者さんに出来るだけ大きなサンプルを用意してもらうことです。そして、「この色!」と決めた色に近いワントーン明るめ、ワントーン暗めの色味のサンプルも一緒に用意してもらう方が良いと思います。サンプルの製作にも時間がかかるので、なるべくサンプルの取り直しが出ないようにする事をお勧めします。
あと、私の一番のお勧めは、「色の面積効果」とか「色の同時対比」とか難しい知識なんかすっ飛ばして、自分のイメージに近い既存の建物を見つけて、設計士さんや施工業者さんに伝える事です!
だって、面積が大きいとか小さいとか関係ないですよね。既に建物として存在しているのだから。
これが一番失敗がないです!
できれば写真とかじゃなくて、現物を見せて、そこにカラーカードを当てて近い色を選定していく事が、色選びの失敗を防ぐ一番良い方法だと思います。
さあ、今回の外壁色選び。
プロの3人が集まって出した答えがちゃんとイメージ通りと思えるものに仕上がるのか?!
塗装して養生が外され全貌が見えるまで、ヒヤヒヤしています。
7月の完成まで生きた心地がしな~い ><
ま、気持ち切り替えて、とりあえず今は内装の打ち合わせに全力を尽くします。
外壁の色選びでお悩みの方の参考になれば幸いです^^
では、また次回お会いしましょう〜^^